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ロワールを代表する赤ワインの産地、シノンはトゥーレーヌ地区西部に位置し、ロワール河の支流となるヴィエンヌ川の両岸にある19のコミューンに広がり、面積は約2300haにも及ぶ。この規模からも分かる通り、同一アペラシオン内でも土壌や地勢が多彩で、様々なテロワールを抱えている。シャルル・ジョゲは、各畑が持つ個性にいち早く焦点をあてたワインを手掛け、一代でシノンのトップ生産者となった。1960~1970年代にシノン最上の畑と名高いクロ・デュ・シェーヌ・ヴェールをはじめ、複数の単一畑に植樹を行った。また、1975年にピジャージュを行うためのステンレスタンクを初めて開発し、収穫でもブドウをつぶさないように容量20kgのカゴを用いるようになった。さらに、ドメーヌ設立直後から、区画ごとに収穫、醸造、瓶詰することを信条としてきた。異なる区画からのブドウはそれぞれ独自のテロワールを反映し、樹齢の違いも個性をもたらすと考えていたためである。1997年に引退を表明し、1985年から経営のパートナーとしてドメーヌに参画したジャック・ジュネが新たなオーナーとなり、栽培・醸造はミシェル・ピナールと、シャルルの下でワイン造りを学んだ経験豊かなチームが引き継いだ。2006年には、ケヴィン・フォンテーヌが栽培・醸造責任者に就任し、ドメーヌの指揮を執っている。区画ごとの個性を表現するため、昔から除草剤は使っておらず、畑の土を耕し、畝と畝の間は自然の緑で覆っている。2008年からはビオロジックの手法を導入しており、ブドウ栽培は病害虫の防除を基本とする。畑の健全な環境を保つことを最優先に、土中に成分が残留しない調剤のみを使用。ブドウの凝縮度を重視し、収量制限も行う。収穫は60名のチームが完璧に熟した健全なブドウのみを摘み取り、その後セラーでも選果台を用いてブドウを選別している。醸造・熟成は区画ごとに行い、キュヴェによりステンレスタンクや木製の発酵槽、バリックを使い分ける。出来上がったワインは、各畑の違いを反映しつつ、緻密で気品ある本来あるべきシノンの姿が丹念に描かれている。ベーシックなワインですら、高いクオリティを誇る。シノンという産地を知る上で、必ず飲むべき造り手である。
ヴィエンヌ川の右岸、シノンの町に位置するこの2ヘクタールの急傾斜地は、南西向きで粘土質と珪酸質石灰岩からなる。このアペラシオンで最も古いクリュの一つである。平均収量:30hl/ha。卓越した日照条件により最優先で収穫される区画。2008年より木製タンクでのマセラシオンと醸造を実施。ボディと色調を引き出すため、ポンパージュ(液上撹拌)とパンサージュ(搾汁)を併用。丸みを増すため、マロラクティック発酵を搾りかす上で行う場合あり。1~3回使用樽で12~15ヶ月の長期熟成。非常に長期熟成に耐えるキュヴェで、数年を経て真価を発揮する。熟した野生のベリーのアロマにほのかにミントやリコリスが漂う。果実は滑らかで甘く、細かなタンニンがしっかりとストラクチャーを支える。大きく広がりのある味わいには偉大なワインたる気品に満ちている。
2022/ヴァル・ド・ロワール/AOCシノン
ミディアム~フル/辛口
ブドウ品種:カベルネ・フラン
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