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ロワールを代表する赤ワインの産地、シノンはトゥーレーヌ地区西部に位置する。アペラシオンはロワール河の支流となるヴィエンヌ川の両岸にある19のコミューンに広がり、その面積は約2300haにも及ぶ。この規模からも分かる通り、同一アペラシオン内でも土壌や地勢が多彩で、様々なテロワールを抱えている。シャルル・ジョゲは、各畑が持つこの独自性にいち早く焦点をあてたワインを手掛け、一代でシノンのトップ生産者にのぼりつめた。区画ごとの個性を表現するため、昔から除草剤は使っておらず、畑の土を耕し、畝と畝の間は自然の緑で覆っている。2008年からはビオロジックの手法を導入しており、ブドウ栽培は病害虫の防除を基本とする。畑の健全な環境を保つことを最優先に、土中に成分が残留しない調剤のみを使用。健全性と同じくブドウの凝縮度も不可欠の要素のため、収量制限も行う。収穫は各区画の熟度を綿密に調査した上で開始。総勢60名の収穫チームが完璧に熟した健全なブドウのみを摘み取り、その後セラーでも選果台を用いてブドウを選別している。醸造・熟成はもちろん区画ごとに行い、キュヴェによりステンレスタンクや木製の発酵槽、バリックを使い分ける。シノンといえば、収量の多い未熟なカベルネ・フランからくる青臭さが敬遠されるが、シャルル・ジョゲのワインにはそのようなネガティブな要素は皆無だ。このドメーヌでは、赤系果実がのびのびと表現され、各畑の違いを反映しつつ、緻密で気品ある本来あるべきシノンの姿が丹念に描かれている。ベーシックなワインですら、高いクオリティを誇る。シノンという産地を知る上で、必ず飲むべき造り手である。
ボーモン・アン・ヴェロンのコミューンの中でも、粘土質と石灰を含む砂利質の複数区画をセレクションして造られる。ピュアでフィネスあるスタイルを追求し、プレスした果汁は使わず、フリーラン果汁のみを使用。透明感ある赤系果実の香りに杉や白コショウの爽やかなタッチ。キメ細かな果実に続き、しっかりとしたタンニンやほのかな塩っぽさなど、しなやかな味わいの中に様々な要素が姿を現す。除梗後に低温浸漬。ステンレスタンクで発酵、18ヶ月熟成。9月と10月は好天に恵まれ、カベルネ・フランの収穫は10月下旬頃に始まった。好天のおかげで、生産者はブドウの成熟を最適な時期まで待つことができた。フェノールが十分に熟した成功のヴィテージ。( May 2022, Jim Budd)
2021/ヴァル・ド・ロワール/AOCシノン
ミディアム/辛口
ブドウ品種:カベルネ・フラン
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